Bilingual Culture Magazine

INTERVIEW EDITOR IN CHIEF “CYAN”

interview:Sayuri Sally Sekine
photo(Interview):Maiko Miyamoto


今年2014年4月に創刊される新しいビューティー&カルチャーマガジン『CYAN』編集長 鈴木暁氏にインタビュー。 新しい雑誌の新たなページにCYAN編集長が描くブルーコミュニティとは?

We interviewed Satoru Sauzuki, the editor in chief of the new beauty and culture magazine “CYAN” that has just been published this month. We dig into the “blue community” that the editor in chief has in mind for the new magazine.

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—『CYAN』創刊に至った経緯をお聞かせ下さい。

 前社で編集長をつとめていたNuugy(ヌージィ)という雑誌の休刊が急に決まり、なんとなぁく、休刊するなら会社もやめよ〜って考えていたんですよ。それから退職の意を公表してから、幸いにも何社かから声をいただいて、それぞれのお話をうかがっている期間があって。(CYAN発行人の)戸川さんとは休刊が決まる何ヶ月か前に出会って、何度か情報交換をする機会があったのですが、当時、自分が本当はやりたいことであったり、挑戦してみたいことが、なかなか様々な規制の中でできないことにフラストレーションを抱えていたのですが、戸川さんと話していると、あっ、そんなの無視してやればいいんだと思えて。それで新しいメディアをうちで作れば? のお声がけに、是非!と返答させていただいたのが転職とCYANを立ち上げることになった経緯です。

—『CYAN』という名前の由来について教えて下さい。

 CYANは印刷の4原色CMYKのうちの青でCYAN。ターゲットは27〜36歳のお洒落な女性なのですが、10年〜15年前のストリート全盛期、青文字系雑誌で育った人って、お洒落にこだわりを持つ人が多いというか。髪もメイクも服も、フードだってインテリアだって、小物にだってこだわるというか。古着からデザイナーズまで、たくさんのお洒落の仕方を体感してきた人たちだから、自分なりの答えがあるライフスタイルを好む女性が多いというか。そんなお洒落な女性が読むビューティ雑誌ってなかなか無いんですよね。キラキラした美容雑誌や、もう少し大人めのメディアはたくさんあるのですが、その、少数派であれど、感度の高い女性たちが属するコミュニティがメディアとしては無いというか。それで、青文字を卒業した印雑物好きの女性たちに向けたメディアとして、CYANという名前につけました。あと、この年代って、雑誌でしか情報を得ることができなかった時代と、WEBで情報を探っていく時代、ちょうど転換期の中でお洒落を楽しんでいた層だと思うんです。だから、情報をいつ、どこで何を取り入れるかの選択がうまいというか、紙媒体の信頼感も、WEBの便利さも上手に使いわけているというか。そんな器用な世代とともに、メディアの在り方、情報の発信の仕方自体も、時代に合わせて試案(シアン)して、思案(シアン)しながら媒体を育てていきたいなと。ちなみにフランス語でシアンはワンちゃんって意味もあって。女性にとって愛くるしいワンちゃんのように、身近な存在でいられたらな、と。

—NuugyとCYANとの相違点、又、引き継いでいる点などはありますか?

 Nuugyの時は、美容の業界誌の出版社だったので、美容業界にどれだけイイ影響を与えられるかというのが役割でした。ヘア業界って、もちろんファッション業界ほど流れのあるジャンルでは無いのですが、なんか孤立しちゃっているんですよね。メイクや服と同じくらい女性にとっては大事なお洒落なはずなのに。とにかくその意識改革を業界内で浸透させるのが狙いでした。CYANは一般誌なので、業界を飛び出て世の女性すべてにどう影響を与えていけるかがカギになります。短期的な流行とか、新商品とかスピーディーな情報は全部SNSとかwebで配信し、紙媒体としては全てを永久保存版となるマガジンにしていきたいと思います。例えば一年後に過去の記事を見ても新鮮というか。普遍的な流行の部分をきちんと表に出すというか。イマ流行っていることは、なぜ流行っているかのルーツであったり根源であったり。その流行を生み出したヒトの背景だったり。とにかく情報を深く、深く掘り下げていきたいと思っています。

—他雑誌と特に差別化を意識した点、『CYAN』のPRポイントを教えて下さい。

 紙においては「意外とこういう雑誌なかったよね」、「そうそう、こういう情報が知りたかったの」と小さな感動を与えられるような媒体だと思います。カルチャーやモノマガジンを読む女性が増えた現代、マニアックな美容媒体も必要かなって。例えば創刊号の企画にもあるのですが、「Dr.ハウシュカ」というドイツの人気オーガニックコスメブランドがあって、生みの親であるハウシュカ博士と、昨年99歳で亡くなられたエリザベスさんの歴史だったり。今後予定している企画でも、CHANELというブランドがあって、ココ・シャネルの生き方がどうだったから、イマ、CHANELというブランドがこうして広く支持されているんだよとか。人気のブランドってたくさんある。その中でも、こだわりの強い私たちが選ぶのは、そんな背景や歴史の価値を踏まえた上だからだよね、というか。元々ブランドってそういう事じゃないですか、作った人がいてその生きた軌跡の価値があるからこそ名前がブランドになる。でも今の若い世代は、生まれたときからそのブランドがあって、既成事実しか知らなかったりする。だから、そこの価値をもう一度教えてあげたい気持ちもあるというか。背景を知ると、日常で何気なく手に取るアイテムの価値感も変わると思うんですよ。そして、もっと知りたくなるし、もっとお洒落をしたくなる。そういう打ち出し方っていうのは、今のメディアではなかなか無いと思う。

—ウェブの記事にて、『少しマニアックな新しいブルー系コミュニティを提案』というワードを拝見させていただいたのですが、ブルー系コミュミティとはなんでしょう?

 今は色分けが難しい時代で、NYLON JAPANが青文字って言ったら違うし、赤文字でもない。今のストリートはミックスの時代で。でも、彼女たちはきっとこれから十年も経ったら、いいものを取捨選択してどんどん洗練されていくと思うんですよ。過去の話で例えれば、10〜15年前のストリートで、金髪、ウルフ、古着の重ね着、スニーカーみたいな感じだった子も、イマはさらっとハイブランドを着こなす女性になっている。組み合わせ方も上手いし、さりげなく自分なりの個性を織り交ぜて楽しんでる。きっとストリートの全盛期に培った”普通じゃモノ足りない”マインドは一生消えないと思うんですよね。そんな風に育った人向けのコミュニティって、小数派だからなかなかないんです。だからそこに向けてきちんとCYANという新しいブルー系のコミュニティっていうのを作ろうと。CYANというコミュニティに集まった人たちに、ただ情報を提供するだけでなく、実際の現世界でコミュニケーションが取れるコミュニティをたくさん展開していきたいなと。エクササイズ、スキンケア、ヘアメイク、料理等、ワンテーマに絞った別冊もどんどん出して行こうと思っているんですが、必ずコミュニティを併設したいなと。美容家の先生に実際に悩みを相談できるセミナーや、CYANの読者だけが会員になれるエクササイズ教室だったり、連載の料理企画を実際に学べる料理教室だったり。自分と同じ価値観を持った人だけが集まるコミュニティの中で、必要となるコミュニケーションや、ツールにいたるまで欲されるコト、モノ全てを提供していこうと。SNSが流行った理由も、個々が自分を発信して、そこに共感する人と繋がりたいって思っているからだと思うんですね。FaceBookもそうだし、Instagramもそうだし。自分がいいと思っているモノ、コトを、同じ価値観の人と共有したい、仲良くなりたいって。雑誌もWEBもそうですが、どうしても現実世界での繋がりが弱いというか。CYANというターゲットが明確な媒体をひとつのブランドとして捉え、そこに集まる人たちを囲って、コミュニケーションの場を提供する。なので、あくまで紙はわかりやすいスタートとしてって感じです。もしかしたらその人たちが紙はもう必要ないって思うようであればやめると思います。でも求められている以上はやりつづけます。

—最後に、鈴木さんは男性ですが、美容でこだわっていることを教えて下さい!

 実は髪の毛も3ヶ月位切ってないですし、全くこだわりはないです!(笑)


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