Bilingual Culture Magazine

Orbit vol.0 “軌道(orbit)に載る”

Text:Kanako Miyahara
Edit:Anna Yano
Photo /Movie:Makoto Kamimura
Music :Airi Utsuki

 

クリエイティブな領域での”キャリアデザイン”の秘技 ”orbit”
先端分野で大活躍するWooly誌のOBやコントリビューターが、解き明かす。

 

2024年11月7日渋谷某所のスタジオで開催されたレクチャーセッション“Orbit”。
大学生からミュージシャン、画家、クリエイターなど詰めかけたオーディエンスを前に、wooly magazine編集長の鶴田正人氏、音楽家・教育家の宇月アイリの2人がモデレーターとして登場。音楽コンシェルジュのふくりゅう氏と慶応SFC特任講師湯浅氏による軌道(orbit)の2人を講師に迎えてレクチャーがスタートした。

 

ふくりゅう/音楽コンシェルジュ
Spotify公式プレイリスト”キラキラポップジャパン”等の制作。音楽&IT界に信頼と影響大。wooly magazine音楽欄創刊以来20年担当。

 

湯浅亮平/慶応大学SFC(Shonan Fujisawa Campus)特任講師
工業デザインでグッドデザイン賞を複数回受賞。wooly magazine元編集長。

 

宇月アイリ/音楽家、教育者
FM YOKOHAMA ポッドキャスト”ふくりゅうを探せ”DJ担当。湘南発ポッドキャスト” radio maw”キャスター。

鶴田正人/wooly magazine発行人兼編集長
ふくりゅう氏とクリエイターコミュニティ”伊賀甲賀”を主宰。

 

宇月:まずは今までどのようにキャリアを築いてきたか教えてください。

 

湯浅:現在は3Dプリントの技術を研究しています。2020年の東京オリンピックでは表彰台1を3Dプリントで作りました。去年は下着メーカーのワコールさんと乳がん患者さん用のブラパッド2を3Dプリントで作り、グッドデザイン賞のベスト100に選ばれました。3Dプリントは使われ始めて10年ぐらいですが、やっと製品化するところまでたどり着いたかなと思っています。

 

大学時代は国立大学の工学部デザイン科で勉強していました。音楽や雑誌、編集も好きだったので、大学3年生ぐらいの時に鶴田さんの元でwooly magazineに携わらせて頂いたのですが、大学院まで行くことに決めたこともあり、次第に学業が忙しくなって元の大学生活に戻りました。卒業後は、キョーラク株式会社3という車の部品や食品のパッケージなどを作る会社の新技術開発部門に配属されます。そこでピンときたのが3Dプリント。当時3Dプリントには良い素材が少なかったので「3Dプリントの素材を作るプロジェクト」を始めました。当時3Dプリントマーケットはとても小さく、素材を作っても売上にはならなかったんですけど自由にやらせてもらえました。そのころ日本で3Dプリントの素材を作っている変な人なんかいなかったので、ネットや展示会で出すたびに業界内で結構話題になり、「全然売上にならないくせになんか話題になっている」として、社内で数年間好きにやらせて頂くことが出来ました。研究を進めるうちに良い素材が何個かできて大学の研究所に持っていくうちに、今いる大学の先生に知り合い、交流がスタートします。

ある時オリンピックのプロジェクトを大学で受けるとなったのですが、3Dプリントの素材開発とセットの案件だったので、先生から正式にプロジェクトメンバーとして声をかけていただけたことが、今のポジションにいる大きなきっかけだったと思います。新しい制作方法を生み出す時に、その制作方法にぴったりな新しい素材を組み合わせるのは難しいのですが、これまでの経験からうまいことやってくれそうって思ってもらえたのだと感じています。そこからは大学での活動が面白く、忙しくなったので2023年から会社を離れて大学で研究に専念しています。現在は、鎌倉市で自治体と一緒に市民が出す資源から有用なものを探し出して、3Dプリント用の素材に結びつけ、街で資源が循環するような社会づくりに貢献するための研究をしています。

 

ふくりゅう:僕は学生時代にCRJという学生団体に入ってカレッジチャートをラジオやフリーペーパーで発信し、気付いたらその代表も務めていました。その繋がりで、リアルネットワークスという会社が住友商事と合弁で作った音楽ベンチャーの立ち上げに参加して、いろいろ経験させてもらったんですけどネットバブルが弾けて退職することに。その頃、在学中にCRJでマネジメントをしていたFEEDというバンドがすごく注目されていて、スーパーカーやPUFFY、ナンバーガールと一緒にオースティンのSXSW(サウス・バイ・サウス・ウェスト)というイベントにCRJがサポートした初の全国ツアーとして出場しました。勢いはありましたがメンバーの意向により解散してしまったので、その後は東芝EMIに呼ばれて当時大好きだったBOØWY解散ライブのDVD出版に携わりました。

でも違うことをしたくなって、バァフアウトという雑誌の編集者としてASIAN KUNG-FU GENERATIONやRADWIMPSなどをよく取材していました。その傍ら、学生時代の仲間が入っていたYahooでサウンドステーション“Yahoo Music”の立ち上げをプロデューサーとして携わっているうちに、自分でもプロデュースしたい気持ちが芽生えました。そこで、タイ人の女子大生ボーカリストと日本人の音楽プロデューサーを掛け合わせたSweet Vacationという音楽ユニットを日本でデビューさせるために、恐らく世の中で初めてネットプロモーションを始めたと思います。勢いのあったメディアに全部出て、デビューさせるという方法を仕掛けていました。そのうち、渋谷のパルコのスタジオでアーティストと毎日生配信したり、先輩からの誘いでSpotifyの立ち上げを手伝ったりもしました。現在はKing GnuやVaundy、YOASOBIなど勢いのあるアーティストのライターなどいろんな活動をしています。

 


1五輪史上初のリサイクルプラスチックを素材とした表彰台。東京2020組織委員会が実施した市民参加型「みんなの表彰台プロジェクト」の一環として製作された。慶應義塾大学COIが製造設計を行い、複雑な幾何学形状を三次元立体レリーフにする3Dプリンティング技術、再生素材に適した製法を開発し、試作から量産までを一気通貫でコントロールすることで98台の表彰台を製作した。複雑な形状ながら高品質に製造でき、低コストで試作可能な3Dプリンティング技術によって、より自由度の高いデザインを可能にした。再生素材を材料とし、製造過程でゴミをほぼ出さないため、環境コストにおいても優位性が高いモノづくりを実現した。

2ワコールとキョーラク株式会社が乳房を手術した方に向けて共同開発したブラパッド、「ワコール リマンマ」の「ぷるるんメッシュパッド」。キョーラク独自の「軟質樹脂3Dプリント技術」を活用することで、ワコールが長年積み重ねてきた女性のからだの研究データをもとに、自然なバストに近い触感と高い通気性を実現した。課題であった着用時のムレが改善され、快適な付け心地が特徴。公益財団法人日本デザイン振興会が主催するグッドデザイン賞において、「2023年度 グッドデザイン賞」「グッドデザイン・ベスト100」を受賞した。

3プラスチック製品の製造・加工並びに販売を行い、食品業界から医療・介護、自動車業界まで幅広い業界へ事業展開している企業。

4CRJは「College Radio Japan」の略称。カレッジラジオとしてアメリカで人気を誇ったCMJを日本にも作ろうと1987年に発足した学生団体。札幌、東京、関西、福岡に拠点に活動している。「ジャンルや知名度を問わず自分達の耳で選んだ良質な音楽を紹介する」ことをコンセプトに、音楽好きの現役学生たちがリアルにお薦めする音楽を発信する。

51995年、国際基督教大学の音楽サークルで斉藤まや(Vo) と小宮山真介(G)により結成。元Love Circusのメンバー、池田暁史(B)が’96年にバンドに加わり、’99年に各駅停車、Love Circusのメンバーとして活動していた臺太郎(Dr)が加入。’98年、CMJミュージックマラソン(ニューヨーク)初ライブを行う。

6毎年3月にアメリカ・テキサス州オースティンで開催される、各業界の研究者や著名なスピーカーが登壇するカンファレンスセッション、大企業からスタートアップまでのブースが集結する展示会、世界中からアーティストが集まる音楽ライブや映画祭でのプレミア上映など、様々なコンテンツが同時多発的に開催される大規模な複合イベント。

7東芝イーエムアイ株式会社の略称で、1960年から2013年まで存在した日本のレコード会社、株式会社EMIミュージック・ジャパンの旧称。東芝グループの会社として成立したが、2007年に音楽事業をイギリスのEMIグループへ売却して撤退。12年にアメリカ合衆国のユニバーサル ミュージック グループの傘下となったため、13年にユニバーサル ミュージック合同会社に吸収合併され解散した。

81992年からブラウンズブックスが発行する音楽、映画、ライブ、DVD、BOOK、イヴェント、ファッションなど、様々なカルチャー、エンタテインメント情報を発信する月間のエンターテイメント情報誌。


 

【軌道は自分で創る】

宇月:2人の話を聞いていると軌道に載りまくっているという印象がありましたが、軌道に載るという点においてご自身のキャリアを振り返ってどう思われますか。

 

湯浅:3Dプリント自体が新しい分野だったので、何をやっても面白がられて楽しかったです。当時20前半の若造がやっていることをいろんな人が注目してくれたことは、すごいモチベーションになりました。道がないし、素人だけど今からならやれるかもしれないって感じました。

 

宇月:新しいところに行くと仲間を集めるのに苦労しなかったですか。

 

湯浅:すごく苦労しました。社内で3Dプリントについて話せる人はいなかったので、初めは1人でこそこそやっている感じです。でも他の会社のデザインチームでも何か変わったものをこそこそやっている人がいて、そんな謎のものに惹かれている人たちとはすごい勢いで仲良くなれました。

 

鶴田:ふくりゅうはYahoo Musicあたりが、ジャーナリストやライティングなど現在の仕事のターニングポイントになったように聞こえたのだけどどうでしょうか。

 

ふくりゅう:ライターや編集は受け身の仕事が多かったりするのですが、Yahoo musicはメディアの方針やどんなアーティストを応援していくべきか、ではインターネットの音楽カルチャーを盛り上げていくにはどうするか、など編成から考えたという経験は大きかったです。

 

鶴田:大学時代に音楽コンシェルジュという仕事をしながら、学生時代に作ったコミュニティやその繋がりで次の軌道に載るサイクルがあったかと思います。若い時にいろんな人に出会うことは大切だと思いますか。

 

ふくりゅう:私は人見知りですが、いろんな人と会うことが好きなんです。CDのクレジットとかを見るのが好きだったので、この作品にはこんなミュージシャン、スタッフ、マネージャーがいるっていうのを全部見て、そういう人たちにはあのライブで会えるというのを把握していました。顔も覚えていたのでライブで見つけて声をかけて、この作品なんかも作ってましたよね、と言うと喜んでもらえて。そこから盛り上がって飲みにも連れて行ってくれたりもしました。そこから仕事に繋がっている事も多々あります。

 

鶴田:軌道に載っているというよりも、軌道を創っているという感じがしますね。

 

ふくりゅう:ネットが普及して、学校や大学がより外に開かれてきているなと感じます。大学はいろんなところでネットワークでつながっていくのが面白いところだと思います。インターネットが民主的に誰でも使えるようになったことで、いろんな人が外部のコミュニティでも繋がれるようになりましたね。

 

鶴田:僕こんなことやっていますよ、ということを学生からも社会や企業にアピールするタッチポイントがやっぱりあったっていう話を聞かせてもらったように思います。今は無くなったように見えますが、工夫と熱量ですかね。就活みたいな制度に頼りがちですが、自分から軌道に載っていくのがポイントなのかなと思いました。今みたいに22歳になって卒業したらお仕事ではなく、僕らが17歳のミュージシャンをスカウトするように、ティーンエイジャーでも社会に貢献することができる時代だと思います。

 

【新しいものに飛びついて出会いを広げる】

宇月:仕事を軌道に載せるにはどうしたら良いと思いますか。

 

湯浅:軌道に載る時のイメージは高速道路に乗る時に近い気がします。車が多く、混んでいる道路は流れに乗りにくいけれど、誰も走ってないような外れた場所の道路は車も少なくて結構乗りやすい。その入る道路をうまく選ぶと、そのジャンルの中で頑張っている人みたいな感じで意外にすっと入り込めて、周りからも見てもらいやすいのかなと思いました。

 

ふくりゅう:知見を高めていろいろ情報を発信することで、本当にどんどん仲間が集まってくる。新しいものにとにかく飛びついていると、新しいものに詳しい人だと誤解をされていっぱい仕事が来る。いっぱい仕事が来るから自分も勉強することで期待に応えられるようになり、レベルアップしていく。出会いがあることでさらにコミュニティが広がっていくな、とよく思います。

 

リスナー:メンターやいつも相談する人など、どのような人たちとの関わりがありましたか。

 

湯浅:大学時代の先生や先輩などもいますが、この業界に入ってからはむしろ今日この場に来るような変な人たちとギルドのようなものを構成して、いろいろ情報交換をしたりしています。日本だけじゃなくて、イタリア、ドイツ、オランダとかの人達に、こっちではこうなんだけど君の国ではどう、みたいな感じで相談したりもします。世界的に発展途上のジャンルにおいては日本の中だけで見ていると、良くも悪くも自分達の技術の立ち位置や、テーマ設定の適切さを見誤りがちになるので、海外とのネットワークは心強いです。その海外の人たちとの繋がりは意外と夜に行った音楽付きのパーティーだったりするのも面白いし、音楽が好きで良かったなと思いました。

 

ふくりゅう:僕にとってメンターの1人は鶴田さん、大学時代にCRJでカレッジチャートの活動をしていた時にお会いしました。BOØWYっていうバンドが大好きだったんですけど、そのBOØWYの宣伝をしていた人が鶴田さんでそこから関わりが増えていきました。CRJのアーティストを応援していきたいという想いや接点も多かったと思います。鶴田さん、ありがとうございます。

 

鶴田:ふくりゅうはマーケットディレクターとかの仕事が全部頭に入っていて、自分が忘れている仕事を思い出させてくれたりしてかなり助かっていました。やっぱりそのような人には側にいてほしいですよね。

 

ふくりゅう:メジャーやインディー、事務所に入っているかどうかに関わらず、新しい仕組みがどんどん出来てきているので、発見してもらえる場所っていうのは増えてきていると思います。そうするとアーティストも増えて発見してもらうのはより大変ですけど、その上で何ができるか、何をやりたいかを明確にしていく。全てセルフプロデュースでやると成功か失敗かに関わらず、経験として後につながります。失敗したとしてもその経験が次の何かに結びついていくと、そのツーステップ後ぐらいにもしかしたら良い結果を出せるかもしれない、そういう山や谷があるのが面白いなと思います。

 

【新しいものを生み出す】

リスナー:“多様性の世の中”とよく言われるように自由に生きられるという認識がある時代だと思うのですが、その中でどうしたらいいか分からないけれど自分でこれっていうものを見つけてそれで生きていきたいっていう若者が多いのではと感じています。そんな若者に向けて、最初のオービットを作っていく最初の一歩みたいなものはありますか。

 

湯浅:私は新しい素材や新しい技術を使って、これまでデザインの領域ではないと言われていたところのエッジを広げていくような活動をしているつもりです。なんかすごいものができると周りから「おっ」と言ってもらえる。ただ、いつまでもそれだけではダメで、すごいものは既に世の中にたくさん溢れているから。すごいものではなくて「良いもの」が求められる状況になっていると感じます。その「良いもの」とは何かというのがとても難しいです。

デジタル技術のおかげで、今は作家性のあるものがもっと作りやすくなっていると思います。例えば、作家性がすごくあるエアコンとか作家性がすごくある電気ケトルとか。これを少ない要素で多くの人に合うものを作るミニマルデザインとは正反対で、マキシマルデザインと呼んでみています。これまでアートやクラフトの世界で留まっていた作家性が日用品などの世界にもはみ出してきているイメージです。それを売買するようなマーケットが生まれてくると、固定機能ではなく作家性にファンがつきます。ファンがつくと自分が活動できるエリアも選べるようになってくると思います。

先ほど高速道路と言いましたが、オービット、軌道と言うと惑星もイメージできますよね。実は「惑星」=プラネットはギリシア語のプラネテス=「惑う人」から変化したものなんです。だから僕たちはどのオービットに載るか惑い続けてもいいんだって思います。パワーがあるうちはいろいろ惑って、一度決めたオービットの中で極めた後、他のオービットに移動してみても良いですよね。時間がまだいっぱいあるなと感じているので、定住するオービットは僕もまだ決められていないです。

 

ふくりゅう:僕はどのビールでも中身一緒だなって思っちゃうぐらいビール好きなんですけど(笑)。クラフトビールは作家性ではないですけど、パッケージデザイン、生産地、ビールでどんな町おこしをしているのか、海外の良いクラフトビールメーカーとコラボしている、などの付加価値で同じような中身のビールでも値段が変わります。そもそもクラフトビールが流通し始めた流れとして、ビールはある程度の量を作らないと世に出せないという規制が緩和されて、少し作りやすくなったというところから始まっています。そんなふうに世の中のルールが変わった時に新しいものが生まれると思います。新しいテクノロジーが生まれた時や、いろんな物の掛け合わせから新しいものが生まれる。もう世に出ている物でも、20年前知らなかったものが今新鮮ってなったらそこにチャンスが生まれる。タイミングを見計らうこと、作家性、そういうところから生まれてくる新しいものに注目しています。

 

湯浅:これまでのものづくりは売るためにいっぱい作らないといけなかったので、メジャーに受けないといけない雰囲気がありました。それをマキシマルデザインにおいてのものづくりで考えてみる。例えばデザイナーが1番作りたいものを20個作って、それを本当に求めている世界の中の20人に届けられることができたとします。そうするとデザイナーもちゃんと生活できるぐらいの収入を得られて、すごく良い関係性が生まれるんじゃないかなってワクワクしています。

 

ふくりゅう:音楽もよく言われているのは少し前までだと10万枚売らないといけなかったのが、コアな1000人のファンがいればうまく活動していけるのでは、と言われているように可能性は広がっていると思います。

 

【やりたいことは全部やってみる】

宇月:情報が溢れている時代なので、選択肢がありすぎて迷っている若者のクリエイターも少なくないと思います。そのような時はどうすればいいか良いアドバイスがあればお願いします。

 

ふくりゅう:やりたいことを全部やることが大事だと思います。例えば、アーティスト活動をやりたい人がいるとしたら音楽を作ることだけでなく、歌う、ライブをする、その宣伝など全てがブランディングであり、どれもその人の表現だと思います。全部を自分の表現だと思えば全部大事にするべきだし、全部やったほうが良いです。どれかに光が見えてきたらそっちに絞っても良いですし、いろいろ活動するうちに助けてくれる人も現れてくるはずです。とりあえず、立ち止まる前に動き出した方が良いと思います。

 

湯浅:思い返してみると私は全部やってみた結果、今のものづくりを最終的にしているという感じです。

 

鶴田:日本の学生とか若い人たちは、今やりたいクリエイティブなことよりも、それを親が喜んだり、世間がすごいと言うビジネスライクなこと、すぐお金になりそうなことであるかどうかにかなり悩まされているかもしれない。でも欧米ではついにクリエイターが経済の中心になるという、”クリエイターエコノミー”の時代の到来が言われています。2人の話を聞いていても、「選ばずに全部やれよ」って言ってくれているように、自分が目指したりやっているクリエイティブなことこそが、明日の経済の中心になる可能性がメチャメチャあると思うので、自信を持って突き進んでほしいです!

 

このレクチャーの模様は ふくりゅうのラジオ番組で一部放送されます。
fm yokohama “voice media talk”
日程:12/17(火) 、12/24(火)
時間:24:30〜25:00

*次回のレクチャー
Orbit vol.1
日程:1/24(金)
時間:18:00〜19:00
場所:伊賀甲賀開催場所(渋谷)