Bilingual Culture Magazine

I was half asleep all day.

Text: Akio Sashinaka Photo:Yoko Kusano

hair salon TETRO × 草野庸子



ユースカルチャーの中心にいるアーティスト達と共に、成功させたことで話題となっていた*前回の展示。それに続き、ヘアサロンTETROが第2弾として表参道ROCKETで開催するのが「 I was half asleep all day. 」

今回の展示は、近年注目度の高い若手フォトグラファー草野庸子が撮り下ろしたインスタレーション展が主軸となる。モデルにjan(jan and naomi)や下津光史(踊ってばかりの国)、高橋佳子が起用されていることも注目したいところ。スタイリングはTatsuya Shimada、そしてヘアメイク&ディレクションを担当したのがTETROである。

今回の展示でも、注目の集まるアーティスト達とコラボしているのがとても興味深い。TETROには様々なユースカルチャーのアーティストが集まっていて、「 I was half asleep all day. 」に関わっているアーティスト達もTETROに通う。以前のインタビューでヘアースタイリストの森田さんに「若いアーティストが集まる理由は?」と、伺ったところ「言語化できなくて。グルーブですよね。」と答えてくれたのだが。7月6日に行われたリリースパーティーに訪れた際、その言葉の光景を目の当たりにした気がする。

遅れて表参道ROCKETに着いた頃には下津光史(踊ってばかりの国)による弾き語りパフォーマンスが行われていて、ビールを片手にフロアに座り込んでいるオーディエンスは皆、彼に釘付け。「昨日、作った。」と言う自身の曲に加え、ブルーハーツや奇妙礼太郎のカバーを訴えるように弾き語っているその声が会場に響き渡っている。下津光史が「皆、交流したそうな顔してるしこの辺で終わりに」と一言いうと、笑いが溢れ、演奏が終わるとその場にいた人々は思い思いに話し始める。そこは、グルーヴが生まれ、展示の枠を超え、一つのカルチャーが存在する空間になっていた。

ヘアサロンを中心として若い人達が集まる場を積極的につくり出すTETRO。
アーティスト達とオーディエンスとの距離を限りなく近づけることは、様々な人が行き交うヘアサロンだからこそ可能なこと。今のカルチャーシーンを盛り上げてくれるのは、テレビでもなくSNSでもない。もっとリアルな部分を共有する場を与えてくれるhairsalon TETROなのかもしれない。

確かにユースカルチャーの一つとなった「 I was half asleep all day. 」に是非、足を運んでもらいたい。
横浜の下町を舞台に切り取られた”夢うつつ”な世界を存分に味わうことができる。

「 I was half asleep all day. 」
会期:2017年7月7日(金)-7月12日(水)<会期中無休・入場無料>
時間:11:00~21:00<7月12日~18:00>
場所:表参道ROCKET 東京渋谷区神宮町4−12−10表参道ヒルズ同潤館3F
電話:03-6434-9059
http://www.tetro-hair.com

*今年1月に表参道ROCKETにて開催された「Land of nowhere」では、ビジュアルアーティストTakako noelの展示に加え、D.A.N.の daigo の楽曲提供により成功させている。

美容室TETRO ヘアースタイリスト森田康平インタビュー記事掲載中。