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Interview with Momoka Ando “peau,”




Text/InterviewCut : Nao Kitamura
Translation:Nonno Hasegawa
Photo(peau,):Hiromu Kameyama

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モデル・デザイナー・ミュージシャンの三足のわらじを履いて活動する安藤百花。彼女がこの秋立ち上げたバッグブランド ”peau,” を中心に、アートワークについて語ったインタビューをお届けする。

ブランド立ち上げに至った経緯を教えてください。
からだの一部になるようなものをつくりたいと思ったのがきっかけです。今の時代はファッションに限らず、日常生活でも個性が求められていて、その入れ替わりも激しい。消費され、また求められる中でも、時間を重ねながら「自分らしさ」をにじみ出せるようなものがあれば素敵だと思いました。くらしの中にあるもので言うと、ちいさい頃から一緒に寝てるぬいぐるみとか。
単なるアイテムとして持ち歩いてほしいというよりも、自分のからだの一部になるものを育ててほしい、という感覚です。

プロダクツの素材である「カワ」にこだわりはありますか?
カワの素材が表現したかったことにフィットしました。フィクションに近いけど、生きていた痕跡がある特殊な素材。あるバレリーナの方がインタビューの中で「表現者として最高の瞬間は死に一番近い状態。それに向かって踊り続ける。」と言っていたように、死というゴールがあってこそ表れるものがあると思います。
今回は2種類のカワで展開していて、私がいま持っているのはタンニンなめし、ブラックはクロムなめし。『皮』から『革』になる工程の「なめし」という作業で使用する薬剤に違いがあります。
タンニンは自然由来のもので、いわゆるヌメ革。染色はしてません。人間でいうホクロとかそばかすとかシミとかのようなものが残っていて、日焼けもします。皮脂も吸うから、持ち方が違えば経年変化も人によって様々。だれかの一部になるには適した素材でした。血液の色を意識して、ステッチは赤にしています。
クロムは化学薬品を使ってるから正直環境にはよくないけど、大量生産ができる。こっちは黒に染色しているから質感もフラット。自然を意識しながらも、あえて対極にあるものを並べることでなにか考えてもらえたら、と思いチョイスしました。

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3つのプロダクツどれも丸みを帯びているのはなぜですか?
発端は、私の好きな形がまるだったこと。
月とか、目とか、爪とか、自然の中にはまるいものが多いので、人間にも地球にも馴染む形がまるだと思いました。それが表現にマッチしたというのもあり、まるという形をもとにバッグとポーチで3種類展開しています。
それと同時にビルとかパソコンとか人工物は四角が多いことにも気づきました。だけど、まる(人間・自然)が作ったものが四角ってことは、四角も実は自然の一部なんじゃないかと考えてみたりして。今後、四角を自然の一部として受け入れるというコンセプトで、制作をしてみたいと考えています。

ブランド名・peau, に思いはありますか?
peauはフランス語で皮膚という意味。日本語で「ひふ」じゃ生々しすぎるし、英語も聴きなれてしまってる。身近にはない表現がほしくて、フランス語を選びました。読み方は「ポー」です。製作側も最近読み方を認識しました(笑)

ブランドのルックブックのコンセプトはありますか?
バッグをバッグとして見せないようにしました。それよりも「皮膚」「生きてるもの」といった、ブランドのニュアンスを表現しています。私が単語やイメージ写真でしか表せなかったものをみなさんの力量で仕上げていただきました。

peau,のInstagramで革をミシンで縫う動画をupされていましたが、手作りというところにこだわりはありますか?
手作業は、製作側もプロダクツに愛着が湧いてきて、こめられる気持ちが倍だと思います。だからこそ、展示会でみんなに見てもらいたかったし、さわってもらいたかった。製作者たちの気持ちをみんなに聞いてもらえたらと思い、展示販売の場所をつくりました。
Instagramに工程の動画を載せたのは、革製品に興味を持ってほしかったからです。服と違って革製品の製作過程はあまり知られてないと思いました。大切につくられていく様子を見てもらうことで単純にpeau,のプロダクツが好きってだけではなく、革製品っていいじゃんって思ってもらえたらなお嬉しいです。

次回の製作はすでに進行していますか?
まだ言葉をかさねている状態。ブランドを立ち上げた3人とも同じ教室にいるので、毎日言葉かわして、新しいデザインのアイデアを生む作業をしています。私が主張をそのまま伝えると、具現化してくれる人、全部受け止めてくれる人といるからうまく回ってます。

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続いて、モデル、デザイナー、ミュージシャン、3つのアートワークの関係性について伺います。この3つを選んだ理由はありますか?
常に変化しつづける考えを発信するのに、たまたまその3つが私にマッチしました。だけど、この考え自体も1ヶ月後には変わっているかもしれない。考えというのはそれほど移ろいやすいものだと思うので、そのつど形にとどめておきたいと思っています。それぞれに固執しているということはなく、自然とチョイスしていました。

モデルを始めた経緯について教えてください。

モデルは、高校1年生のときに親友の作品に被写体として写ったのが最初です。
それまで料理の道に進もうとしていたんですが、いつしかおぼえた違和感が消化できなくなっていました。そんなときに、親友が撮らせてほしいって言ってくれて。校内のどこかしらで展示がある自由な高校だったので、私だけを被写体にした展示を開いてくれました。そうして撮られる中で、自分を表現することが好きなんだと気づいて、モデルという表現にたどりついたんです。

百花さんの考えるモデルはどんなものですか?
私は美少女コンテストに出ているような人とは顔の系統が違うし、かと言ってパリコレに出ているモデルたちのようにスレンダーなわけではない。でも、自分の中で何かプライドがあればモデルと言えると思いました。一般的には、モデル=かっこいい!服!だけど私の中では、自分の人間性まで表現できてこそモデル。ルックスだけではないと思います。
つくられた世界に染まることはモデルとして求められることだけど、どれくらいの割合で自分らしさを出せるか、常に意識しています。作品撮りをしているときは、自分もクリエイターの一員であって、意見を口に出すのは当たり前だと思う部分もあったり。でも、仕事となると大きい規模で同じビジョンを持った人たちの道具でしかないので、個人的な意見をセーブすることもあります。

ミュージシャンとしての活動は最近からですか?
歌を人前で披露するようになったのは、ここ2年くらい。音楽はだれにとっても身近にある表現だからこそ人に与える影響が大きいし、その一部になれる気はしてませんでした。でもあるとき機会があって人前でやらない?って言っていただいて。やってみると思いのほか反響をいただけたので、それをきっかけにはじめました。その後、写真家さんの展示に合わせて曲を作ることになり、「neguse」というバンド名義で歌ったり作詞に参加したりもしています。楽器は得意じゃないけどいじるのは好きなので、15秒くらいの短いメロディーを作ることも。

インスピレーションの源はなんですか?
人。周りの人が新しい情報を持ってきてくれて、引き出しが増えていく。
私のことを知ってイベントに来てくださった方からいただいた言葉から影響を受けたりもするし、ちょっとかっこつけた言い方だと出会った人って言った方が正しいかもしれません。嫌いな人も好きな人もみんな。

アウトプットとインプットの時期を分けますか?例えば、制作期間は影響されすぎないようにインプットするのをやめたり。
あまり分けず、常にそれを繰りかえしてます。インプットしたことを覚えておく必要もないと思っているので、インプットした途端にアウトプットしてるのかもしれません。常にいろんなものを見て感じて消化してふと思いだして。

今後のプランがあれば教えてください。
自分の考えていることを表現という形で人に見てもらい、それが評価されるときがベスト。もちろんそれで生活できるなら尚更。今はスクーリングで忙しいけど、いずれお芝居をまたはじめたいと思っています。さあこれからどうなるでしょう(笑)

彼女の瞳の中に海が広がっていた。果てしなく広く、果てしなく深い海。浮標はどこにも浮かんでいない。3つの泳法を知っている彼女は、振動を察知した方向へ手をかいていく。そこで宝を見つけては水面に顔を出し、一目見ようと人々は集まる。そしてまたもぐっていく。
彼女が次に察知するのはどんな振動だろう。どんな宝だろう。どんな泳法だろう。
これからも彼女から目が離せない。

安藤百花
IPSILON所属。モデルのみならず、デザイナー・ミュージシャンとしても活動。今秋、バッグブランド”peau,”を立ち上げ、今後の活躍が期待されている。文化服装学院バッグデザイン科在学中。
Instagram : http://instagram.com/momoka_031
Twitter : https://mobile.twitter.com/momoka_0131_

peau,
2016年秋、文化服装学院バッグデザイン科に通う学生3人によって立ち上げられたバッグブランド。「肌の一部になるようなものづくり」をコンセプトとしている。
現在、馬の毛皮を使用したニューイヤーエディションの製作中。
Instagram : http://instagram.com/peau_000

A model, designer, and a musician. The very talented Momoka Ando and her start up brand, “peau,”. We bring you our interview with her artistic inspiration surrounding her new brand.

Tell us how you got around to starting up your own brand.
It all started from a little thought of wanting to make things that will be a part of our own bodies. In this time and age, everyone wants unique identities not only in fashion but in our daily lives; things come and go out of style too. I thought to myself, hey, it’d be surreal if I can make things that will create our own “self” within the highly consumptive industry that is fashion. As per our daily lives go, something analogous would be our favourite stuffed animals from childhood. It’s more of a thing to not just carry it around as another accessory to glam up, but something to grow with you as time goes on.

Are there special thoughts put in to the leather used?
Our bags reinforce what I wanted the leather to speak to people. Somewhat fiction-like, special leather in which you would look and can feel it was alive. I’m going to quote a ballerina, “The most beautiful moment, as a performer, is when we are closest to death. We dance our hearts out to achieve that moment.”. As she said, I believe there are things only expressed when we aim towards death itself.
We have 2 leather options for now – I have the tannin tanned leather. The black one you see is the chrome tanned leather. The difference lies in the chemicals we use in the process of turning ‘hides’ into ‘leather’.

Tannoid itself gives the tan colour; there’s no extra process. Just the naturally occurring chemical, no other dyes. It has what’s equivalent to moles or freckles. They tan throughout the years of use as well they will take in the oils in our palms. This is why every bag will have different taste depending on the person’s way of holding the bag. A perfect material that changes as they grow with you, they become a part of you. The stiches are done in red to emphasize on it being alive- represents blood.
Chrome on the contrary, use artificial chemicals and they do pollute the environment, but can be mass produced. Chrome tanned leather is dyed black so they feel very flat, no skin like texture. I chose polar opposites as a juxtaposition with regards to the natural environment. I’d like people to put some thoughts in to it.

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The three products from this line are all round in some areas—why is that?
It started because my favourite shape is a circle.
I like circular things, from nails to moon, eyes and the Earth. Mother nature likes circular things and I thought it might reflect us humans and the Earth too. The bag shapes are to express that—the bags and purses are on basis of round and circular.
Simultaneously I did notice man made things consist a lot more of angular shapes; from sky scrapers to computers. But if round (the Earth and us) things made angular things, they might be a part of nature. I put some thoughts in to that too. I am in fact, thinking of designing something bigger for people with heavier loads, on the basis a vague idea of angular things and accepting them as a part of nature.

Is there a special meaning behind the brand name—peau,?
Peau means skin or animal hides, in French. The Japanese word for it- 皮膚 (hifu) is too gruesome. Skin also is something all of us are already used to hearing. I wanted something out of the blue, an expression not so often used. French was perfect.

Is there a theme in the lookbook?
I tried to make the bags look not like bags. I went for the livelier look, something real and alive, which is the bigger picture we have as a brand. All of our staff members helped create something I can only explain in words come true in a form of a thing, with mass and of which exists.

There’s a video on peau’s Instagram of which you use the sewing machine. Are there personal significances in the products be hand made?
Making our products by hand lets all of us staffs to put in individual emotions to each and every single one of our bags. This is exactly why I wanted people to come by and see, touch, and feel them at the exhibit. We wanted a place for people to come and hear our thoughts.
The video on Instagram allows people to open their minds to leather products. Unlike pieces of clothing, I felt as though processes of making leather products weren’t promoted at all. It’d be amazing if people can look at the process and think hey leather products aren’t so bad!

Are you thinking about future lines from the brand?
We’re still in the process of discussing. The three of us who got together to make this brand, we’re always in the same classroom so it allows us to talk through every bit of our thoughts and inspirations. We work well in a sense that I can opinion myself and there are others who can make them real existing things, or who listens and accepts all for what it is.

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Why did you choose the three components as an artist—as a model, a designer, and a musician all at once?
I just happened to be all three with regards to how I express my creative thoughts in a rapidly changing industry. Perhaps this opinion itself might change within the next month. I do believe that our ideas are that easily changed. They’re vulnerable. That’s why I would like to put them in a real existing form while it lasts. I never chose to be those three, it happened naturally as it was supposed to.

How did you start modelling?
I first modelled for my close friend in first year in high school.
Initially I was thinking of going in to culinary arts but there was something off and was just stuck in the back of my head for a while. That’s when my friend came up to me and asked me to model for her photos. Our high school was carefree and it was to the point where somewhere on campus there was some exhibition going on all the time. So then she got us a series of photos of just myself and there I realized that I liked to express myself within the frames.

What are your thoughts on modelling?
I realize my face isn’t an appealing one like those you see on beauty pageants. Neither am I slim like a Paris collection models. However, I knew that if I had some sort of a pride, I can be a self acclaimed model. To the general public, I think models = stylish!! Or clothes!! For me though, it isn’t just appearance, it comes all the way down to your personality.
Indeed, it is a requirement for models to delve in to the world the photographer is trying to capture. Within the limitation, I do try to accomplish how much of myself I can express. In photoshoots I believe it is important as a part of the creative process to opinion myself, to suggest ideas to the entire crew. Although in bigger projects, I know we’re all in it for the bigger picture so I try to keep myself quiet there.

Did you start your musical career recently?
I only started singing in front of people just two years ago. I didn’t think I could be a part of the music industry. We’re all surrounded by it to an extent and being one of them isn’t an easy task. But one day this opportunity came up and someone asked if I wanted to perform in front of an audience. Did so and to my surprise, people actually enjoyed my music.
That’s how it all begun. And more recently one photographer wanted to have me prepare some music for their art gallery. I join in as a lyricist sometimes and go by the alias ‘neguse’. I’m not very familiar with instruments but I do enjoy tweaking with stuff; I sometimes make a short 15 second melody.

Where do your inspirations come from?
People. More ideas flow within and out of me as I meet people and their ideas flow in to me.
People who come by to my events give me inspirations. Even people I don’t like.

Do you separate periods of ‘input’ and ‘output’?
I try not to, but I do both all the time. I think that I don’t really have to retain the input information. Maybe I’m immediately putting them as outputs; constantly feeling things and regurgitating them.

Do you have any further plans you’d like to tell us?
I think it’s best if people can physically see my ideas and can critique on them. If that can be done on a daily basis, that’s definitely the ideal situation. Although I’m currently caught up with academics, I would like to start acting again. We’ll see where it .

You could see the ocean in her eyes. The abyss, the endless ocean. No buoys. Her who knows to swim three ways; her who can swim in the direction of the slightest wave. She finds treasures and surfaces; in which people gather just to have the slightest of a view. Again she goes, sinking and swimming; hunting for more.
What is she going to sensor next, what kind of a treasure? Another way to swim.
We can’t keep our eyes away from her.

Momoka Ando
With the agency, IPSILON. Model, designer, and a musician. She brings us a new brand, “peau,” this fall. Completing her degree at Bunka Fashion College.
Instagram : http://instagram.com/momoka_031
Twitter : https://mobile.twitter.com/momoka_0131_

peau,
A brand founded by three students attending Bunka Fashion College. They hold “making of things that become a part of your skin” as a big concept. Currently in the making of a New Years exclusives using horse hides.
Instagram : http://instagram.com/peau_000