Bilingual Culture Magazine

1001 Gram

text_Mizuki Takeshita

北欧ノルウェーの名監督ベント・ハーメルの最新作!
10月31日(土)Bunkamuraル・シネマ他全国順次公開

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中年男性を描いてきた監督の今作は“笑わないヒロイン”が主人公

ノルウェー国立計量研究所に勤務する計測のエキスパートのマリエは、プライベートでは離婚調停中で味気ない日々を送っていた。
そんな中研究所の重鎮である最愛の父が心臓発作で倒れてしまい、マリエは父の代わりにパリの国際セミナーに「キログラム原器」を持って出席することになる。そこでパイという男性と出会いマリエは徐々に変わっていくのだった。

REVIEW
物語にはところどころで「重さ」や「計り」に関するセリフが使われることがあり、「キログラム原器」に魅力を見出した監督ならではのロマンが感じられる。
無機質な研究所の様子やどことなく不安げな音楽が相まって不思議な空気感を持っていたり、家具やマリエの愛車、映像の色使いではところどころで北欧らしい可愛らしさがうかがえたりするのもこの映画の見どころではないだろうか。

映像の色使いやマリエのヘアスタイル、服装によって彼女の内面の変化を表現している繊細さと、ところどころにユーモラスなセリフも交えた遊び心を持った作品に仕上がっている。劇中で「1001グラム」という題名の意味が分かったとき、マリエと一緒に微笑んでしまうこと間違いなし!

クールな理系女子マリエがパリで見つける新しい“心のハカリ”。
父娘の愛も描かれた作品で観たあとに少しほっこりする作品となっているだろう。

2014年・第27回東京国際映画祭コンペティション部門出品やアカデミー賞外国語映画部門のノルウェー代表に選ばれた話題作がとうとう公開、寒くなってきたこの季節に北欧からやってきた心温まる映画を!

■タイトル
『1001グラム ハカリしれない愛のこと』
■公開表記
10月31日(土)よりBunkamuraル・シネマほか全国ロードショー
■コピーライト
BulBul Film, Pandora Film Produktion, Slot Machine (c) 2014

公式サイト http://1001grams-movie.com/