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【Artist Telephone Vol.3】Naomi Nemoto




Text & Interview: Mizuki Takeshita
Photo: Hiroki Yamaguchi

お待たせしました!Artist Telephone vol.3、今回は『people』をテーマにポップなイラストや映像を制作しているアーティスト、Naomi Nemotoが登場!彼女の作品に込められた思いや『people』の魅力について話していただきました。

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From Nozomi Takayama
私とテーマが似ていて、Peopleをテーマに本当にクールな絵を描く方です。アニメーションも良いです!

-ずっとPeopleというテーマで作品を作られていますが、そこにメッセージはありますか?

そこまで深いメッセージはないんですが、自分の中でpeopleっていうのが“人々”っていうよりもっと“大衆”。Personsじゃなくてpeopleなんです。人ってpersonalityがあるじゃないですか。そうじゃなくて大衆っぽい感じが私のpeople。特に都市って人がうじゃうじゃいて、みんな全く知らない人と電車で混ざり合ってごちゃごちゃとしている。同時に居合わせても、お互いを誰も知らない。日常のなかでそういうのが面白いなと思って。

-People are colorfulというシリーズを制作されていますね。様々なカラーの人がいることが表現されているように思いました。

はい、それはもう単純にそういう意味です。でもpeople are colorfulだけどpeople are monochromeでもあるので。なんか遠目で観たらmonochrome。だけど個々でみたらcolorfulだなって。

-イラストの中に写真を使っている作品もありますよね。人の中に写真をつかっていて。デザインとしてかっこいいなと思っていたんですが、その意図って何でしょうか?

“scene/sense”っていうシリーズですね。sceneは場のシーン、senseは感覚。背景の中に人っているじゃないですか。じゃなくて人の中に背景があるっていうことを表現したくて。

-その人がいる場面もある意味、その人が行こうと思わなければ行かなかった場面であるし。背景もその人の一部ってことですね。

そう、そんな感じです! その人から広がる世界・そこから見える世界はその人の中にあるので。

-なるほど。people in the cityというシリーズは映像もあって、またそれもスタイリッシュでかっこいいですよね。

あれは一人で作ったのではなく、二人でやってます。最初は絵を使ってたんですけど、もうPeople in the cityって言葉だけで途中からやってました。遊びでやっていたものが、どんどんつながって。ただあの(People in the cityの)Tシャツ着て歩いてるだけで海外の観光客の人とかが、「あーそれだよ、まさにそれだよ」とか言ってくれて。People in the cityって全員そうなんですけど、そのタグ付けをしてる感覚。いまそこにいる人にPeople in the cityってTシャツ着せて。その自分がpeopleだってことを認識する。大衆の中の一人と認識する。

-都会にいると自分が大衆の一部ということって感じますよね、渋谷のスクランブル交差点とか。あ、私って全体のうちの一部なんだなって。

ああ、そんな感じです!

-イラストも動画も制作されていますが、どちらを先に始めました?

イラストが先ですね。はじめたのは大学3年くらいです。専攻がデザイン科だったので、絵は主ではなかったです。でもたまたまイラストの授業で一冊ノートを渡されて。1週間でとりあえずこれ埋めてきてって言われて。その時にたまたま人を描いたのが始まりです。

-映像はどういったきっかけで始めましたか?

大学4年の時にゼミの先生が映像をやっている方で。(自分のイラストを)ずっと動かしたいと思っていて。で、その先生のゼミに入りました。でも技術的なことは全然教えてくれなくて。だからアニメーションも滑らかに動かないし(笑)。

-アニメーションってすごく手間かかりますよね!

完全に一人でやってるから、結構大変です。

-2013年にはイギリスの映画誌主催の映像コンペでジャパングランプリになっていますよね。

『EMPIRE Award』っていうイギリスの映画祭が毎年開催されてて。その一部門として『done in 60seconds』っていう一般公募のコンペがあるんです。たまたま日本で開催されるって発見して。絶対これじゃん!って。私映画がすごく好きなので。で、映画で映像で、もうこればっちりだなって。でも締め切り二週間くらいに気づいて、それから毎日描きまくって、ぎりぎりで応募しました。名作映画を1分間で紹介するっていうテーマで。まずタランティーノがいいなって。で、私男の人しか描かないから、男の人しか出ない『Reservoir Dogs』だなって笑。タランティーノの作品って無駄なシーンが多いから1分にできるなって。その無駄がいいんですけどね(笑)。もう時間ないから、早く決めなきゃ!って。

-そんなハイスピードで作ったものでジャパンファイナル優勝されたんですから、素晴らしいですよね!

いや、ほんとあれはむちゃくちゃ嬉しかったですね!

-今後海外に活動を広げていきたいですか?

昔それこそ(EMPIRE Awardで)2013年にロンドンに行く前までは、ものすごい海外への憧れがありました。でもロンドンに行ったとき、各国の人達が集まっていろんな人と話をして、別にどこでも一緒かなって。自分が作りたいものを作れていないと、どこかに行ってもどうにもならない。Instagramで海外の人から連絡が来て、作品を送ってほしいとか言われるんです。でもたぶん連絡をくれた人も外国人だから送ってほしいと思ったわけじゃないと思うんですよ。そうじゃなくて、単純にInstagramっていう同じフィールドでただやり取りしているだけ。

-いまはもうSNSとか、ネットを通せば同じですもんね。

だからなんか、外国っていうここではない場所って単純に自分が思っているだけで、外国からしてみればここ(日本)も外国なわけだし。まあ海外旅行は大好きなんですけどね(笑)。

-国も変わればpeopleの感じもまた変わってきませんか?日本の大衆とNYの大衆とか。

より自分がアウェイな状況にいると、よりpeopleを感じられます。客観的にみられるから。

-今後peopleを使った新しいシリーズは考えていますか?

基本的なテーマは一つで、その一つのことを一つのことで表現できないから、いろいろなシリーズを作ってその一つを埋めているだけで。結局ずっと同じことを考えてて、もう今度やりたいのが絵じゃなくて。もともとpeople are colorfulって、映画の登場人物や実際今いる人を上から塗りつぶして、peopleにしてる。もともとは個人。ちゃんと名前もあるし、いろんな性格もある人を、上から塗りつぶして絵を描くとpeopleになるって感じ。

-個人である人をpeopleとして型にはめてしまうってことですね。

people in the cityのTシャツ着せるような。people in the cityに近いものを次やりたい。別に絵じゃなくて写真とかで、適当にそこらへんで撮った人びとを上からただpeople in this daysって印を押していくみたいな。

-絵にこだわらず、人々っていうのを表現していきたい、と。

そうですね、漠然とそういうことをやりたいと思ってます。あとは”scene/sense”のシリーズを映像でやりたいです。あれで動いたらいいですよね。。

-ありがとうございました!

■Information
2016年1月に大阪のART Lab OMMにて個展巡回展を行う予定。
http://www.artyard.jp/omm/

Naomi Nemoto SOLO EXHIBITION OSAKA
-PEOPLE IN THIS DAYS-

1月23日(土)~1月29日(日)15:00-21:00
ART Lab OMM 〒540-0008 大阪市中央区大手前1-7-31 B2F SH号
京阪・市営地下鉄「天満橋」駅 直結 OMMビル内B2F奥

次回のArtist Telephoneもお楽しみに!



profile
Naomi Nemoto

1987生まれ。
“PEOPLE IN THIS DAYS”をテーマに、イラスト、映像、壁画、写真、インテリアなど幅広い媒体で制作。2013年3月にイギリスの映画誌“EMPIRE”主催の映像コンペ“done in 60 seconds”にてジャパングランプリ。ロンドンで行われた世界ファイナル進出。

I am an artist.
Born in 1987. Creating illustration, movies, wall painting, photo, and interior, and etc, in which the theme is “PEOPLE IN THIS DAYS”. Today, I’m engaged in distributing videos and showing my works in exhibitions.
March 2013 First Prize in “EMPIRE AWARDS done in 60seconds 2013” by “EMPIRE”(movie magazine of UK), Best 25 at competition in London.

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